フィンランドで出会った
「サウナの真髄」
突然ですが、みなさんは「サウナの聖地」と聞いて、どこを思い浮かべますか?
実は「サウナ(sauna)」という言葉そのものが、フィンランド語に由来しています。人口約550万人に対して、サウナの数はなんと200万〜300万か所とも言われるほど、フィンランドは暮らしのなかにサウナが深く根づいた国です。
そんな本場フィンランドに、Lake Areaの熱波師・土屋が行ってきました!
今回はその旅のレポートと、フィンランドで学んだサウナの楽しみ方、そしてLake Areaのサウナとのつながりについてお話しします。
フィンランドで出会った「日常としてのサウナ」
土屋がまず驚いたのは、フィンランドの人たちにとってサウナが本当に「日常」だということ。ホテルの部屋にサウナがついていたり、湖のほとりに当たり前のようにサウナ小屋があったり。日本でいうお風呂のような感覚で、家族や友人と会話を楽しみながらゆったり過ごす場所なんです。
フィンランドの多くのサウナ室には、時計がありません。「あと何分がんばろう」と時間を気にするのではなく、自分の体と向き合い、出たいときに出る。サウナは我慢するものではなく、自分を解放するものだということを、本場の空気のなかで改めて感じたそうです。
ここで、土屋本人の熱い体験レポートをお届けします!
なぜ彼がサウナに魅了され、はるばるフィンランドまで行くことになったのか。そこにはあるドラマがありました。
3年前。Roots 猪苗代 Lake Area がスタートして間もない、雪が舞う2月末の日のことです。
あるお客様からいただいた「辛口のアンケート」が、すべての始まりでした。当時、サウナの知識も浅く、そこまで興味も持っていなかった私は、その厳しいご意見にショックを受けると同時に、「本当のサウナとは何なのか、ちゃんと知りたい」と強く思いました。
サウナ動画を探し、運良く最初に出会ったのがYouTube番組『マグ万平ののちほどサウナで in フィンランド』でした。サウナの奥深さを心から楽しそうに伝える出演者のお二人の姿に影響を受け、私のサウナへの向き合い方は180度変わっていきました。
そんな折、妻がマグ万平さん同行・タナカカツキさん監修という奇跡のツアー情報を見つけ、「行ってきなよ」と背中を押してくれたんです。
サウナの日の3月7日に出発した5泊8日のフィンランド旅は、13箇所のサウナを巡るものでした。映像で憧れ続けた本場の地へ降り立ったことは、まさに夢のような出来事で、空港で顔を合わせた20名以上の参加者たちは、皆が初対面。
最初は「はじめまして」と、大人特有のよそよそしい距離感がありましたが、現地に到着した初日。その壁は“魔法のように”溶け去ることになります。
最初に訪れたのは、フィンランド北部の先住民族・サーミ族の血を引くポヒヨラ家が、12代にわたって守り継いできた伝統的なサウナ施設『ポヒヨラン・ピルティ』。
ここで案内人のタニヤさんが笑顔で教えてくれました。
タニヤさんによれば、彼女たちの先祖はこの地に来た際、家を建てるよりも先にまず「サウナをどこに造るか」を決め、次にどの位置にどんな熱源を置くかを真っ先に考えたのだそうです。今でもサウナ内で花嫁を送る「サウナウェディング」が行われており、サウナに入らない人も招いてパーティをすること。そして、花嫁の悲しみや不幸が起こらないように、儀式のなかで神父様が代わりに泣いてくれるのだという、不思議で温かいお話も聞かせてくれました。
そんなお話を聞いた後、天井まで届く程の巨大なストーブが置かれた薄暗いサウナ室の中へ。ヴィヒタとロウリュを行い、伝統的なサウナの歌を静かに歌い上げました。
するとその直後、なんと上空に、見られたら幸運と言われるオーロラが出現したのです。
オーロラは次第に形を変え、私たちの頭上で凄まじい色彩を放つ大パノラマへと変化していきました。
そう思わずにはいられない、奇跡のような夜でした。
舞台となった北部の自然豊かなクーサモ・ルカ地方は、行く先々の施設が「ケロ(立ち枯れの松)」と呼ばれる希少な木材で造られていて、その存在感には圧倒されるばかりでした。
特に心に刻まれているのは、世界的にも名施設と名高い7つ星サウナ『イソケンカイステン・クルビ』での体験です。
伝統的なスモークサウナの柔らかくも力強い熱感と独特な薫香。今まで感じた事のない優しい蒸気により、体の芯まで温まり、目の前の凍てつく湖(アヴァント)へ、静かに身を浸す。
その後、白銀の世界にポツンと置かれたベンチに座れば、氷点下の空気が思いのほか、ひんやりと体を包み込む。その心地よさに、ただただ静かに身を委ねる人もいて、白銀の丸太に囲まれた暖炉とテーブルで、ホットティーやベリージュースを飲みながら語り合う人もいました。
また、無数の池に囲まれた白銀のリゾート『ルカンサロンキ』では、凍りついた池の上を自らの足で渡ってサウナへと向かう、不思議でドキドキする動線が待っていましたね(笑)。
凍りついた池の上には、凍らないように蓋がされたアヴァント用のハシゴが設けられており、その傍らでは、極寒の世界で温かいジャグジーに浸かって歓声を上げる大人たち。そこには男女問わず満面の笑顔があり、誰もがまるで子供の頃に戻ったかのようでした。
そこにあったのは、大人たちが肩書きや年齢を忘れ、自由気ままにはしゃぎ、笑い合う姿でした。
これこそがタニヤさんの教えてくれた『サウナマジック』であり、フィンランドの「サウナラウハ(サウナの平和)」なのだと、圧倒的な幸福感に満たされた最高の体験でした。
13ヶ所、「熱源」と「木材」のシンプルなサウナでも、何層にも変化に富む多様性がありましたが──本日はこの辺で(笑)。
本場フィンランド式サウナの入り方
フィンランドで体験したサウナの入り方を、少しだけご紹介します。
まずはシャワーで体をきれいに洗います。これはフィンランドでもマナーですが、一日に何施設も「はしごサウナ」をする場合は、最初の場所のみで許されたりもしました。サウナ室に入ったら「下段で体を慣らし、温まったら上段へ」というのも医学的なセオリーですが、その日の体調に合わせて「気持ちいい」と思える場所を見つけるのが、現地のフィンランド人を見て感じた、より自然体な楽しみ方です。
そして、サウナの醍醐味といえば「löyly(ロウリュ)」。熱した石に水をかけ、蒸気を発生させる行為ですが、そこには言葉を超えた文化がありました。
特にヘルシンキの公衆サウナでは、静かに熱気や湿度を保ちたいときに、まるで「阿吽の呼吸」のような絶妙な間隔でロウリュが行われていました。一方で、お喋りを楽しみながら、まるで人生の相談事に耳を傾けるかのようにロウリュをする場面もあり、そこには会話を彩る「蒸気のリズム」があるかのようでした。
何も言わずとも、ロウリュは心地よいものであり、素晴らしい「贈り物」であるという感覚が遺伝子に刻まれている。そんな風に思わせてくれるほど、現地のサウナ文化は奥深いものでした。
ちなみに、アロマ水を使えば香りも楽しめますし、ドイツ発祥の「アウフグース(タオルであおぐ熱波)」とはまた違う、静かに降り注ぐ蒸気を味わうのがフィンランド流です。
Lake Areaのサウナで、フィンランドを感じる
土屋がフィンランドから持ち帰ったのは、お土産だけではありません。「もっと自由に、もっと自然体でサウナを楽しんでほしい」という想いです。
Lake Areaのサウナは、猪苗代湖のほとりという最高のロケーション。目の前に広がる湖と磐梯山を眺めながらの外気浴は、フィンランドの湖畔サウナにも引けを取らない体験です。ロウリュで蒸気に包まれたあと、湖畔の風を全身で感じるあの瞬間──一度味わったら忘れられません。
そして、熱波師・土屋によるアウフグースも健在です。フィンランドの穏やかなロウリュ文化と、ドイツ生まれのアウフグースの熱波。両方を一度に楽しめるのは、Lake Areaならではの贅沢かもしれません。原点を胸に、本場フィンランドの空気を吸ってきた土屋の熱波は、きっと今まで以上に深みと愛情が増しているはず。ぜひ体感しに来てください。
Roots 猪苗代 Lake Area では、4月よりグランピングシーズンを迎えます。
サウナ、BBQ、湖畔のFIKAカフェとあわせて、
猪苗代の自然をまるごと楽しんでみませんか?
みなさんのお越しを心よりお待ちしています!
let people have their ‘saunapeace’.”
フィンランドには、サウナの中では肩書きを忘れ、
誰もが平等に、そしてお互いを思いやりながら
平和な時間を共有する「Saunarauha(サウナラウハ)」という精神があります。
Lake Areaのサウナも、皆様にとって
そんな心安らぐ場所でありますように。
